FUJIMURA
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月刊「フォトコン」連載撮り下ろし企画(11月号)

月刊「フォトコン」連載撮り下ろし企画(11月号)

11月号

〈解釈〉
一見簡単そうだが抽象的でつかみどころの無い、本企画で最も難しいテーマ。迷いに迷い、悩んだ挙句「美=好き」と解釈。そう、私はその昔、子供の頃から美しいものが好きだったのだと改めて思い出した。

〈思考〉
写真や絵、道具も食べ物も風景も、美しいものが好きだ。思考や身の振舞い、生き方、在り方も、美しいものは素晴らしい。それらに共通することは「汚れが無いこと」だ。

〈表現〉
一切の美しく無いものを排除し、画面内には美しいと思えるものだけを配置するように心がけた。日本人なら皆が美しいと思う富士を主役に、空は軽く頬を染めた少女のように淡い薄紅、水は勿忘草色になるようイメージした。

〈ストーリー〉
 この日は運良く美しい富士山が見えており、夕方前からドラマチックな様相になる事が予想出来た。しかし手持ちの機材はGFX。富士を撮るには望遠が足りず、万が一と思い車に積んでいたテヒニカを持ち出した。
GFX100にアダプターを介しマスターテヒニカ45クラシックを装着。レンズは奇しくも時代を超えたGFXのメーカー純正レンズとなった、フジノンT300mmF8を選択。何度も海外取材を共にした相棒だ。
 日が沈みトワイライトの美しいグラデーションが消える直前、最後の灯を微かな記憶のように記録する気持ちで撮影。
 少し特殊な撮影方法と機材なので、この時の撮影の様子を私のYouTubeチャンネルでも動画で紹介した。興味がある方は参考にして欲しい。良ければチャンネル登録とグッドボタンも、よろしく!


使用機材:
FUJIFILM GFX100
リンホフ マスターテヒニカ45クラシック
FUJINON 300mm

F22 120秒 ISO100
KANI ND64